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メーカーではなく「技術商社」という選択肢。サービスエンジニア/営業技術の求人を紹介された話|JACリクルート体験談⑭

はじめに:今回は「メーカー」ではなく「商社」からの求人だった

これまでの体験談では、化学メーカーや電機メーカーなど、いわゆる「メーカー」からの求人を紹介されるケースが多くありました。製造業で転職を考えると、やはりメーカーが選択肢の中心になりやすいのは自然なことだと思います。

ところが今回、JACリクルートの担当コンサルタントの方から届いた求人は、少し毛色が違いました。紹介されたのは、東証一部上場の技術商社(ここではA社と呼びます)。FA(工場の自動化)関連の機器を扱う会社で、ポジションはサービスエンジニア/営業技術です。勤務地は愛知県、雇用形態は無期雇用の月給制でした。

「技術商社」という業態は、製造業に関わっていても意外と馴染みがない方が多いかもしれません。メーカーとは何が違うのか、サービスエンジニアという職種は具体的に何をするのか。今回はこの求人を題材に、自分なりに調べたことや考えたことを整理してみます。

「サービスエンジニア/営業技術」ってどんな仕事?

求人票に書かれていた仕事内容を、かみ砕いて説明します。

A社が扱っているのは、工場で使われる自動化設備やその周辺装置です。電子部品を基板に取り付ける工程で使われるような、専門的な設備をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。

サービスエンジニア/営業技術の仕事は、大きく5つに分けられます。

1. 設備の導入支援 ── お客様の工場に合う設備を選び、提案する

2. メーカーと客先の調整 ── 設備メーカーとお客様の要望をすり合わせ、双方が納得できる形に落とし込む

3. 設備の移設・据付 ── 現場に入って設備を設置し、稼働できる状態に仕上げる

4. スケジュール管理 ── 納入前後の段取りを組み、全体の進行を管理する

5. トラブルシューティング ── 設備稼働後に不具合が起きたときの対応や改善提案

ポイントは、「売って終わり」ではないということです。設備を納品したあとも、立ち上げからトラブル対応まで現場に入り続けます。営業のように売ることだけが仕事ではなく、技術的な知識を使ってお客様の課題を解決する。「営業技術」という肩書きが付いているのは、そういう意味なのだろうと感じました。

サービスエンジニアの仕事内容を5つのステップで示したイメージ図

「メーカー」と「技術商社」、働き方はどう違う?

今回の求人を見て最初に気になったのは、「技術商社で働くのと、メーカーで働くのと、何が違うのか」という点でした。30代後半から40代の転職では、目先のポジション名だけでなく、どんな環境で、どんなスキルが身につくのかを考えることが大切だと思っています。

自分なりに調べて整理した違いを、以下にまとめます。

扱う製品の幅

メーカーに入社すれば、基本的にはその会社の製品だけを扱います。一つの製品を深く理解して極めていく働き方です。一方、技術商社は複数のメーカーの製品を横断的に扱います。お客様の課題に応じて、最適なメーカーの設備を選んで提案する。特定の製品に詳しくなるというよりも、幅広い製品知識が求められる仕事です。

立ち位置と役割

メーカーでは「ものづくりの当事者」として、開発・設計・製造に関わります。技術商社では、メーカーとお客様の間に立つ「橋渡し役」になります。双方の要望を聞いて調整し、最適な提案にまとめる。いわば、技術が分かるコーディネーターのような立ち位置です。

客先との距離

技術商社のサービスエンジニアは、お客様の現場に直接出向く機会が多いようです。メーカーの技術職だと、営業部門を通じて間接的にお客様と関わるケースもありますが、技術商社では現場の声を直接聞けるのが特徴です。

人によっては合わない点もある

もちろん、技術商社が誰にでも合うわけではありません。「一つの製品を深く極めたい」というタイプの方には、複数メーカーの製品を広く浅く扱うスタイルが物足りなく感じることもあるかもしれません。また、メーカーと客先の間に立つ調整業務が多いため、「自分の手でものを作りたい」という志向が強い方には向きにくい面もあるでしょう。

どちらが良い悪いではなく、自分の強みや志向に合う働き方を選ぶことが大切です。

メーカーと技術商社の働き方の違いを比較した図

「年収350万〜750万円」という幅の広いレンジ

今回の求人に記載されていた年収レンジは「350万〜750万円」。かなり幅が広い印象です。

ただ、これまでの体験談でも触れてきたとおり、レンジは「幅」であって、上限が約束されているわけではありません。実際の提示額は、応募者の経験やスキル、前職の年収水準などを踏まえて決まります。350万円と750万円では生活設計がまったく変わりますから、「自分の場合はどのあたりが想定されるのか」を早い段階で確認しておきたいところです。

年収レンジの読み方のコツや、応募前に確認すべき質問については、以前の番外編で詳しくまとめています。重複を避けるため、ここでは深入りしません。気になる方は[求人票の読み方ガイド(番外編)](/blog/jac-reading-job-postings)をご覧ください。

この求人で、自分なら応募前に確認したいこと

最後に、もし自分がこの求人に応募を検討するなら、事前に確認しておきたいことをリストにしてみました。同じような求人を見ている方の参考になれば幸いです。

  • 出張の頻度と範囲は? サービスエンジニアは客先に出向く仕事なので、出張がどの程度あるのか、直行直帰はできるのかは気になるところです
  • 担当エリアはどのくらいの広さか? 愛知県内だけなのか、東海エリア全体なのか、全国に及ぶのかで働き方が大きく変わります
  • 扱う製品メーカーは何社くらいか? 複数メーカーを扱うといっても、3社と30社では求められる知識の幅がまったく違います
  • 年収レンジのどのあたりが想定されるか? 350万〜750万円は幅が広いので、自分の経験で具体的にどのあたりになるのか率直にたずねたいです
  • 未経験分野の設備に対する教育体制は? FA関連設備に馴染みがない場合、入社後にどのような研修やOJTがあるのかは重要です
  • 夜間・休日の緊急対応はあるか? 設備トラブルは稼働中に起きることが多いので、対応体制を事前に知っておきたいです
  • 将来的なキャリアパスは? サービスエンジニアからマネジメントや企画側に進む道があるのかどうかも、長期的には気になります

こうした質問は、担当のコンサルタントの方に率直にたずねて問題ありません。条件を正確に理解したうえで判断したいという姿勢は、真剣さの表れとして受け止めてもらえるはずです。

まとめ

  • 「技術商社」は、メーカーとは違う立ち位置で製造業に関われる選択肢。 複数メーカーの製品を扱い、客先とメーカーの橋渡しをする仕事
  • サービスエンジニアは「売って終わり」ではない。 導入支援からトラブル対応まで、現場に入って伴走する役割
  • メーカーの「深さ」と技術商社の「広さ」、どちらが自分に合うかで選ぶ。 正解は一つではなく、自分の強みと志向次第
  • 年収レンジの幅が広いときは、早めに想定額を確認する。 読み方のコツは[番外編の記事](/blog/jac-reading-job-postings)を参考に
  • 応募前の不安は、具体的な質問に変えて解消する。 出張頻度、担当エリア、教育体制など、確認すべきポイントは多い

次回は、別の求人についてお伝えできればと思います。

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