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車のボディを「作る技術」の専門職。大手自動車メーカーから届いた求人を読み解く|JACリクルート体験談⑱

今回届いたのは「ボディ生産技術」という専門職

JACリクルートの担当コンサルタントの方から、新しい求人をご紹介いただきました。今回の紹介先は、大手自動車メーカー(ここでは仮にA社と呼びます)。勤務地は愛知県岡崎市で、ポジションはボディ生産技術という職種でした。

以前の体験談(⑦)でご紹介した「生産技術」の求人と、一見すると同じように聞こえるかもしれません。ところが今回は、「生産技術の中でも*ボディ(車体)に特化した専門職*」という点が大きく違います。

自動車は数万点の部品で構成されていますが、その中でも「ボディ(車体の骨格・外板・構造部分)」を専門に担当するのがボディ生産技術職です。エンジンや電装系など他のユニットとは分業されており、それ専門の技術者が必要な領域です。

求人票を読みながら、知らない言葉がいくつか出てきました。それを一つ一つ調べて、「これはどんな仕事なのか」を理解しようとした過程を、今回はお伝えしたいと思います。

仕事内容を読んで、知らない言葉だらけだった

求人票に書かれていた仕事内容を整理すると、大きく4つに分けられます。

1. 新車種のボディおよびボディ部品の構造・工法の検討

2. ボディ生産設備の仕様検討、計画、手配、導入、トライ(試運転)

3. ボディ生産の「品質玉成(ひんしつぎょくせい)」業務

4. 新技術開発、特に新しい接合技術の開発

「工法の検討」「品質玉成」「接合技術」——これだけ並ぶと、製造業の経験があっても、正直なところ「分かるようで分からない」部分がありました。一つずつ調べてみたことをまとめます。

専門用語を調べてみた

「工法検討」とは

「工法」とは、ものをどう作るかの「やり方」のことです。たとえば、ボディの部品をくっつけるとき、溶接にするか、ボルトで留めるか、接着剤を使うか——この選択が「工法の決定」にあたります。

「工法検討」はそれをどうやるかを上流から考える仕事で、設計段階から生産に関わります。私がこれまでやってきたのは「決まった工法で動いている設備の保全・改善」でしたので、工法そのものを選んで決める経験はありませんでした。

「品質玉成(ひんしつぎょくせい)」とは

これは読み方からして初めて見る言葉でした。「玉成」は「玉を磨いて完成させる」という意味で、品質玉成とは「量産が始まる前に、品質を作り込んで磨き上げる工程」のことだそうです。

つまり、「いざ量産が始まったときに不具合が出ないよう、事前に徹底的に品質を育てておく」という作業です。一般的には「量産前試作」や「立ち上げ準備」と呼ばれる工程に相当する部分もありますが、「品質を育てる」という表現が独特で印象に残りました。

ボディ生産技術の仕事内容を4つに整理した図

「接合技術」とは

「接合技術」は文字通り、部品と部品をつなぐ(接合する)技術のことです。溶接・接着・リベット留めなど、様々な方法があります。

なぜこれが「新技術開発」の対象になるのかというと、近年の自動車はEV化や軽量化の流れを受けて、アルミや炭素繊維など鉄以外の新素材を使う機会が増えています。従来の溶接技術は鉄が前提で設計されていることが多く、新素材に対応した新しいつなぎ方が必要になっているからだと理解しました。

勤務地:愛知県岡崎市について

今回の勤務地は愛知県岡崎市です。愛知県は自動車産業が集積する地域として知られており、大手メーカーだけでなく多くのサプライヤーが拠点を置いています。岡崎市も、そのエリアの一つです。

私の自宅からは、距離的にどうしても1時間前後かかる場所でした。これまでの体験談でも繰り返しお伝えしてきたとおり、私の転職活動の最優先条件は「毎日通えること」「通勤時間」です。

担当コンサルタントの方には、勤務地について具体的な通勤の現実味を正直に伝え、リモートワークの可否や在宅勤務の制度についても確認しようと考えました。

年収400万〜750万円という幅の受け止め方

今回の求人に記載されていた年収レンジは「約400万〜750万円」。かなり幅があります。

この種の幅広いレンジについては、以前の体験談でも触れましたが、改めて整理すると「幅があるのは、経験・スキルによって決まる」というのが基本的な読み方です。

生産技術職の場合、特に自動車ボディに特化した領域で何年の実績があるか、接合技術や工法設計の経験があるか、トライ(試運転)を一人で仕切れるレベルか——といった点が年収のどのあたりに当たるかを決める要素になると考えられます。

400万円と750万円では、生活設計がまるで違います。私の場合、「自分の経験だとレンジのどのあたりに相当するか」をコンサルタントの方に早めに確認することを意識するようになっていました。「レンジだけ見て判断しない」というのは、求人票を読む上で大切な心構えだと思います。

「生産技術」の中でも専門が分かれているという気づき

今回の求人を通じて改めて気づいたのは、「生産技術」という職種が、実はかなり細かく専門分化しているということでした。

ボディ(車体)・エンジン・プレス・電装系・塗装——同じ自動車メーカーの社内でも、担当する領域が分かれており、それぞれの専門性が求められます。「生産技術の経験がある」といっても、どの領域の生産技術かによって、即戦力として使えるかどうかが大きく変わってきます。

裏を返せば、「ボディ生産技術が得意」という専門性がある方には、その専門に特化した求人が刺さりやすい。一方で、私のように「設備保全・改善の経験はあるが、ボディ専門ではない」という場合、この求人への適合度をどう判断するかは、コンサルタントの方と相談しながら見極める必要があると感じました。

まとめ

  • 大手自動車メーカーA社からのご紹介は「ボディ(車体)生産技術」という専門職で、工法検討・設備導入・品質玉成・接合技術開発の4つが主な仕事内容
  • 「品質玉成」「工法検討」「接合技術」など聞き慣れない専門用語は、「量産前に品質を育て上げる工程」「どう作るかを上流から決める仕事」と理解すると分かりやすい
  • 年収400万〜750万円という幅は「経験・スキルで決まる」ものであり、自分がどのあたりに相当するかを早めに確認することが重要
  • 「生産技術」は一括りに見えて、ボディ・エンジン・塗装など担当領域ごとに専門が分かれており、どの領域の経験があるかが適合度に直結する

次回は、この求人についてコンサルタントの方にどのようなご確認をし、どう判断したかをお伝えしたいと思います。

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